導入事例

慶應義塾

> 慶應義塾情報センター 染谷 様 (左)・ 慶應義塾情報センター 課長 大貫 様 (右)

取材日
  • 2026年1月16日
目的
  • 事務用PCのリプレースに伴うセキュリティ強化とデータレス化の実現
課題
  • 事務用PCの入れ替え時期となり、在宅勤務を前提としたセキュリティ強化が必要だった
  • VDIやシンクライアントはコストが高く、運用負荷も大きいため導入が難しかった
  • 従来はPCの学外持ち出しが禁止されており、緊急時は私物PCなどに頼る必要があった
効果
  • PCにデータを残さないことで、盗難や紛失時の情報漏えいリスクを抑え、安全に外に持ち出せるようになった
  • PCの故障や交換時に必要だったデータ移行の手間が減り、運用負荷が軽くなった
  • OneDriveと連携させることで、低コストでスムーズにデータレス環境を構築できた

Before|導入前

Shadow Desktop 導入のきっかけ

慶應義塾大学は1858年の創立以来、教育・研究・医療など幅広い分野で活動を展開しています。それらの膨大な活動を支える学内ITシステムやインフラの運営管理を担っているのが、私たち慶應義塾情報センターです。現在は約10名の専任職員で、広大な学内ネットワークを支えています。

Shadow Desktopの導入を検討するきっかけとなったのは、職員が利用する約2,500台の事務用PCの入れ替えでした。2024年夏の更新の際に私たちが優先事項として掲げたのが、在宅勤務や学外への持ち出しを前提とした「データレス環境」の実現です。
従来、セキュリティの観点からPCの学外持ち出しは原則禁止としていました。しかし、コロナ禍などの緊急時には、やむを得ず私物のPCを利用してもらったり、外部から学内ネットワークにアクセスしてもらったりして対応せざるを得ませんでした。

一部ではリモートデスクトップツールを活用していましたが、全職員分のライセンスを確保するには膨大なコストがかかります。その結果、利用希望者ごとに申請を受け付け、限られたライセンスを使い回す煩雑な運用が続いていました。セキュリティだけでなく、ガバナンスや利便性の面から見ても、このような場当たり的な対応には限界がありました。

大学の事務部門が扱う情報は、非常に機密性の高いものです。学生の成績情報や卒業生データ、寄付者の方々の情報、さらには大学の財務情報まで多岐にわたります。また、本学の特徴として、大学病院のスタッフも同じPCインフラを共有しており、あらゆる個人情報を守る必要があります。
守るべき情報が多いからこそ、「持ち出しを禁止する」のではなく、「万が一持ち出しても安全な環境」をどう作るかが重要です。この課題を解決するため、私たちは「PC本体にデータを残さない」という選択をしました。


慶應義塾情報センター 課長 大貫 様

Shadow Desktop を選んだ理由

当初はVDIやシンクライアントも検討しましたが、以前の部署での運用経験から、高額な維持費やインフラ管理の重い負荷が大きな懸念でした。
2,500台というリプレース規模を考えると、VDIの導入は現実的ではないと判断したタイミングで、アップデータのパートナー企業から提案を受けたのが「Shadow Desktop」でした。

選定の決め手は、システム側で強制的にデータを保護できる点です。学内には、PCの操作が得意な職員もいれば、あまり詳しくない職員もいます。セキュリティを個人の管理に委ねない仕組みが不可欠で、「PC本体にデータを残さない」という私たちの要件に、まさに合致する製品だったのです。もちろん、導入にあたって全く不安がなかったわけではありません。

クラウドストレージを介する仕組み上、同期のレスポンスや動作の重さがユーザーである職員の利便性を損なわないかという点は、最も慎重に検討した部分です。パフォーマンスの低下は、そのままユーザーの不満に直結するからです。
この不安を解消するため、約3ヶ月の検証期間を設けました。アップデータの担当者からアドバイスを受けながら事前に監査ログを取得し、既存のソフトウェアとの干渉がないか、どのフォルダを書き込み許可(ホワイトリスト)に設定すべきかなどを徹底的に調査しました。特に、大学病院のスタッフも含む全職員が利用する重要システムとの整合性を一つひとつ確認できたことで、「これなら実務に支障はない」という確信を持つことができました。その上で、Shadow Desktop のコスト面も非常に魅力的でした。

既存のOneDriveをそのまま活用できるため、他社製品と比較しても導入費用を大幅に抑えられます。クラウド経由による動作の遅延という懸念もありましたが、利便性とコストのバランスを考えて導入を決めました。特に業務に欠かせない重要システムとの整合性を確認できたことで、2024年の夏に持ち運びを想定した13型ノートPC1,850台への導入を決定しました。実際の導入に際しては、あらかじめインストールを済ませたマスタイメージを作成し、それをクローニングして展開する手法を採用しました。PC本体の設定検討には時間を要したものの、Shadow Desktop自体のチューニングは事前検証のおかげで、非常にスムーズに進めることができました。


慶應義塾情報センター 染谷 様

After|導入後

Shadow Desktop 導入による効果

まず、PCが故障して端末を交換する際に、データ移行の作業を意識する必要がほとんどなくなりました。以前は多くの時間を要していた移行作業ですが、現在は新しい端末でログインするだけでデータが自動的に復元され、即座に業務を再開することが可能です。ユーザーが移行の手間を一切意識することなくスムーズに利用を開始できる点は、次回のPCリプレース時にも大きなメリットになると期待しています。

また、セキュリティ面でも、ローカルにデータが一切残らないため、盗難や紛失時の情報漏えいリスクを最小化できています。「万が一の際もデータが守られている」という確かな安心感を得たことで、今では職員が安心して、PCを学外へ持ち出せる環境が定着しています。

カスタマーサポートへの評価

アップデータのサポート体制についてですが、対応の速さと回答の的確さには大きな信頼感を持っています。
特に印象に残っていることは、こちらの個別要望に対する開発スピードです。当時「特定領域のファイルだけを削除したい」と相談した際、未実装の機能だったにもかかわらず、わずか1〜2ヶ月で新バージョンにその機能を組み込んでいただきました。単なる保守サポートに留まらず、ユーザーの課題を即座に製品へ反映させる姿勢は、他社にはない大きな魅力です。

今後の進化として期待しているのは、トラブルシューティング機能の拡充です。PCの不調時に、原因がShadow Desktopにあるのかどうかの切り分けは容易ではありません。一時的に機能を停止できる「デバッグモード」のような機能が実装されれば、現場での切り分け対応はさらにスムーズになると考えています。
また、アップデートの失敗は業務停止に直結するため、失敗時の検知やリカバリ手段の充実も心強い助けになります。現在はAPIを活用してライセンス監視などを自作していますが、これらも標準のアラート・レポート機能として実装されれば、現場としては非常に助かると感じています。

今後の展望

今後は現在の環境を安定して運用しながら、次のPCリプレースを見据えた知見をさらに蓄積していきたいと考えています。慶應義塾大学の大きな方針である「AIキャンパス構想」をはじめとする新たな施策に対し、情報センターとしてインフラの側面から大学運営を力強く支える役割を全うしていくつもりです。
また、時代とともに働き方やPCの使い方は常に変化していきます。その変化に合わせ、マルチデバイスオプションの活用による未対応ケースの解消など、より柔軟な環境整備を目指したいと考えています。

※ 文中の会社名、製品、ロゴは、各社の商標または登録商標です。
※ 掲載されている情報は、取材日(2026年1月16日)の情報です。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。

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会社名 慶應義塾
URL https://www.keio.ac.jp/
業種 教育・学校
従業員数(常勤職員) 3,341名
※2025年5月現在

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