導入事例
ビップシステムズ株式会社
DX推進室 川上達義様(左)・DX推進室 橋本俊介様(中央)・DX推進室 横内直樹様(右)
- 取材日
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- 2023年10月17日
- 目的
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- DX推進室を新設。業務システムのクラウド化やセキュリティ強化の基盤としてShadow DesktopでPC230台を導入
- 課題
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- 社外や自宅等で働く従業員が社内の情報にアクセスできずかつセキュリティ面でコミュニケーションが限られエンゲージメント低下を懸念
- VDIは導入コストがかかり「使いづらい」という声も多く、セキュリティ面でも不安があった
- 効果
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- 従業員全員のエンゲージメント向上や情報共有の活性化による生産性向上に寄与
- 導入コストを抑えて今後の拡張性も向上
- 端末紛失時の情報漏えいのリスクも限りなく低減でき、管理性も向上
Before|導入前
Shadow Desktop導入のきっかけ
当社は1976年の設立以来、ITやネットワークの「開発サービス」「支援サービス」「コンサルティングサービス」を主軸事業として展開してまいりました。
お客様のさまざまなニーズにお応えし、昨今ではクラウド・AI・セキュリティ・SFAシステムなど、最新技術を伴う開発をご支援しております。同時に、時代に合わせた社内のインフラ整備も進め業務のデジタル化を図るべく、2018年にはDX推進室を立ち上げました。業務システムのクラウド化やセキュリティ強化などを一つひとつ着実に実現するうえで、その基盤として導入したのがShadow Desktopです。
抱えていた課題
当社の業態では、エンジニアが客先に出向いたり、社外でプロジェクトを進める場合が多く、現場を抱える従業員は社外で仕事をすることが多い状況です。営業担当者や複数のプロジェクトを抱えるリーダも同様の課題がありました。セキュリティ面から常駐先の業務用PCから社内サーバーへのアクセスもできないため、そうした従業員との情報連携手段に以前から課題を感じていました。
帰社できず社内の情報をキャッチアップできないメンバーに対して、経営層はエンゲージメントや生産性の低下を懸念し、様々な解決策を模索していたのです。
そんななか、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、当社は積極的に在宅勤務を進めることに転換しました。緊急に導入する必要があったため、当時はVDI(仮想デスクトップ)を先行して全社導入しました。社内にオンプレのサーバーを用意したうえで、社内PCと遠隔操作用の持ち出しPCの2台で対応しました。これによりかねてからの課題も解決できると考えました。
しかし、VDI方式だと従業員1人に対して端末を2台用意したり一部には仮想PCを仕立てなければならないため、コストもかなりかかってしまいます。また、通信環境によっては動作が安定せず、画面遷移が遅い・固まる、ファイルの転送に時間がかかるといった問題も生じ、「使いづらい」という声も非常に多かったです。さらに、回線利用の増加によってイントラネット速度やWeb会議への悪影響も発生しました。持ち出しPCを紛失時の情報漏えいリスクも対策が必要となっていたのです。
Shadow Desktopを選んだ理由
当社では、自宅をはじめサテライトオフィス、お客様先、さらには町中のカフェなど、場面場面で最良の場所で勤務ができる機動的ワークスタイルの実現を目指しています。このためにVDIの課題を解決し、利用者である従業員が快適でセキュアな環境が必要となっていました。その一つの解決策としてPCのデータレス化ツールをリーズナブルな構成で使用できる方法を検討していたところ、お付き合いのあった代理店、オリックス・レンテックさんのサイト内で掲載されていたShadow Desktopが目に止まりました。
デスクトップのデータをクラウド上に保存し、端末にデータを残さない運用を実現し、PCの本来のCPUや機能をフルに利用できるShadow Desktop。VDIとは似て非なるサービスとして、1人1台の端末で使用でき、まさに理想的だと感じました。
また、業務データを一元化するプラットフォームにMicrosoft 365のOneDriveを採用していた当社として、Shadow DesktopはMicrosoft 365ストレージとの親和性に優れていた点も魅力でした。アップロードしたデータは暗号化され、Microsoft 365を安全性の高いデータストレージとして活用できます。
他社の同種サービスとの比較検討もしたところ、ユーザーの使い勝手は大きく変わらない印象でしたが、管理コンソールについてはShadow Desktopの方が優れていると感じました。
Shadow Desktopは管理者権限でできることが多く、ユーザーの利用状況の確認や遠隔での利用停止が可能です。多くのクライアントさまとお仕事をする開発ベンダーとして、利便性だけでなくセキュリティも確実に担保する必要があります。そのため、サービスを導入する際は管理性も非常に重要なポイントで、Shadow Desktopを選ぶ決め手になりました。
After|導入後
導入方法
2021年にShadow Desktopの採用を決めてから、まずは我々、DX推進室のメンバーがトライアルで使ってみました。先ほど「管理者権限でできることが多い」と話しましたが、使い始めるうえでの設定自体はそれほど細かくありません。洗練された項目で簡単に適切な設定ができ、セットアップする担当者の工数も抑えられました。
一部、端末をシャットダウンする際の細かい動作について、アップデータの担当者に相談しましたが、迅速に対応いただき、こちらの要望に合わせて課題をクリアしていただきました。その後、徐々に各部門に数十台ずつ台数を拡大し、2022年8月に全社員分、230台の導入を滞りなく完了できました。
Shadow Desktop導入による効果
Shadow Desktopを導入したことで、社外にいる従業員がいつでもノートPCで社内のポータルサイトにアクセスし、会社の情報を把握できるようになりました。Web会議も気軽に開催できます。これは、従業員全員のエンゲージメント向上や、情報共有による生産性向上に繋がっていると思います。
PCの2台持ちが必要なVDIに比べて、1台で済むShadow Desktopに切り替えたことで、コストメリットも大きいです。しかも、Shadow DesktopはそれほどハイスペックなPC出なくても、Fat PCの性能を有効活用して問題なく動作するため、今後の拡大を考えても導入コストを抑えられます。
利用者視点としては、通常のWindows端末と変わらずストレスなく使用できます。クラウド上のデータを触っているという意識はなく、不思議な感覚です。「使いづらい」といった声は今までに聞いたことがなく、想像を超えるスムーズな操作性で大変満足しています。
PCにデータが残らないため、端末紛失時の情報漏えいのリスクも限りなく低減されました。さらに、Shadow Desktopのライトコントロールオプションを有効にするとで、仮想対象ディレクトリ以外へのデータ書き込みを制御し、USBメモリやCドライブ直下などにもデータの保存を禁止できます。
さらに、端末の交換作業も格段に楽になりました。データ移行の必要がなく、設定済みの新しいPCを利用者に渡したら、これまでと同じIDでログインしてすぐに使えます。
このShadow Desktopを搭載したPCを、さらに進化させ、より生産性が高く快適な環境を実現していきたいと考えています。
サポートへの評価・今後の展望
アップデータの営業の方には、提案や初期導入時の検証の際、これまでの豊富な実績を踏まえて的確なアドバイスをいただき、不安なく導入できました。
また、導入後はサポートデスクに問い合わせた際の対応が非常に早く、とても助かっています。ご担当者のなかにはエンジニア出身の方もいるようで、ちょっとしたシステムに関する要望や不具合は即座に改修してくださる場合もあります。
Shadow Desktopの導入は、開発ベンダーである我々が長年目指してきた「機動的でセキュアなワークスタイル」に近づく大きな一歩でした。当社内で蓄積した構築・運用ノウハウやコミュニケーションツールとの相乗効果もあり、どの場所でも社内情報を確認し、活発なコミュニケーションが生まれ、組織は活性化しています。今後も、DX環境や、開発環境の強化を通じて、高生産性を実現し多様なワークスタイルを推進してきたいです。
システムのクラウド化やリモートワーク・ハイブリッドワークが進むなか、“データレスクライアント”というShadow Desktopの発想がますます求められていくのではないでしょうか。その利便性をより多くの方が享受できるようになるよう、アップデータさんの今後の展開に期待しています。
Shadow Desktop 導入前後の構成図
導入後、導入前
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※ 掲載されている情報は、取材日(2023年10月17日)の情報です。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
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会社名 | ビップシステムズ株式会社 |
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URL | https://www.bip.co.jp |
業種 | IT開発サービス・IT支援サービス・ITコンサルティングサービス |
従業員数 | 231名 |
課題 | 社外で働く従業員が社内の情報にアクセスできずエンゲージメント低下を懸念 VDIは導入コストがかかり「使いづらい」という声も多く、セキュリティ面でも不安があった |
活用用途
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